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July 2019 の投稿一覧です。
松尾芭蕉が門弟の曾良と最上川を舟で下ったのは元禄2年(1689年)のことでした。それから330年後の夏。第7回カヌー探訪は7月27日(土)、芭蕉乗船の碑が立つ山形県新庄市の本合海(もとあいかい)からスタートし、戸沢村古口まで18キロを下りました。参加者は35人で、第2回カヌー探訪(2014年)と並んで過去最多でした。

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この区間には、最上峡芭蕉ライン観光の舟下りコースがあり、同社の全面的なご協力を得てのカヌー行となりました。また、源義経一行が立ち寄ったとの伝説が残る仙人堂もあり、義経ロマン観光にもご配慮いただきました。

◎第7回カヌー探訪の動画(ユーチューブ=真鍋賢一撮影)
≪出発&到着時刻≫
 
▽7月27日 薄曇り、後晴れ9:55 新庄市本合海(もとあいかい)の本合海大橋を出発
 11:40 戸沢村古口の芭蕉ライン観光の乗船場に到着、昼食
 13:00 昼食休憩を終えて出発
    川のコンビニに立ち寄り、かき氷を堪能
    源義経一行が立ち寄ったとの伝説が残る仙人堂でコーヒータイム
 15:40 戸沢村古口の芭蕉ライン観光の下船場に到着

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≪参加者&参加艇≫
35人、28艇:山形県内14人(山形5、天童2、東根2、鶴岡、酒田、尾花沢、大江、朝日各1人)▽県外21人(群馬9、福島3、岩手、栃木、埼玉、東京各2、千葉1)

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芭蕉ライン観光の遊覧船。すれ違う際には速度を緩めてくれました

≪カヌーイスト=申込順≫
柳沼美由紀(福島県泉崎村)、柳沼幸男(同)、真鍋賢一(栃木県那須烏山市)、真鍋史子(同)、佐藤守孝(千葉県松戸市)、林和明(東京都足立区)、岸浩(福島市)、国塚則昭(埼玉県毛呂山町)、小林和弘(群馬県みどり市)、中島健策(群馬県伊勢崎市)、黒澤里司(群馬県藤岡市)、飯塚正英(群馬県伊勢崎市)、佐々木健雄(山形市)、池田信一郎(埼玉県狭山市)、藍澤亨(群馬県前橋市)、斉藤栄司(山形県尾花沢市)、阿部俊裕(山形県天童市)、阿部明美(同)、崔鍾八(山形県朝日町)、黒田美喜男(山形県東根市)、渡辺不二雄(山形市)、石田太郎(盛岡市)、石田優太(同)、市川秀(東京都中野区)、佐竹久(山形県大江町)、二上哲也(群馬県伊勢崎市)、二上未散(同)、永嶋英明(山形県鶴岡市)、古家優(山形県酒田市)、塚本雅俊(群馬県前橋市)、塚本弘美(同)、菊地大二郎(山形市)、菊地恵里(同)、柴田尚宏(同)、阿部悠子(山形県東根市)

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≪陸上サポート≫ 安藤昭郎▽遠藤大輔▽白田金之助▽長岡典己▽長岡昇
≪写真撮影≫ 遠藤大輔▽長岡典己
≪動画撮影≫ 真鍋賢一
≪漬物提供≫ 安藤昭郎▽佐竹恵子

≪過去の参加者数≫
第1回(2012年)24人、第2回(2014年)35人、第3回(2015年)30人、第4回(2016年)31人、第5回(2017年)13人、第6回(2018年)26人
*2013年は山形豪雨のため開催中止

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最年少の石田優太君(15)と最ベテランの市川秀さん(81)

≪主催≫ NPO「ブナの森」  *NPO法人ではなく任意団体のNPOです
≪主管≫ カヌー探訪実行委員会(ブナの森、山形カヌークラブ、大江カヌー愛好会で構成)
≪後援≫ 国土交通省山形河川国道事務所、国土交通省新庄河川事務所、山形県、東北電力?山形支店、朝日町、新庄市、戸沢村、山形県カヌー協会、山形カヌークラブ、大江カヌー愛好会、美しい山形・最上川フォーラム
≪協力≫ 新庄市本合海地区、八向尚(やむき・ひさし)▽最上峡芭蕉ライン観光
≪ウェブサイト更新≫
 コミュニティアイ(成田賢司、成田香里)
≪ポスターとTシャツのデザイン・制作≫ 遠藤大輔(ネコノテ・デザインワークス)
≪輸送と保険≫
 マイクロバス・チャーター 朝日観光バス
 旅行保険 あいおいニッセイ同和損保、Bell保険オフィス
≪横断幕揮毫≫ 成原千枝

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「落下傘候補」とは、その選挙区に地縁や血縁がないのに出馬する候補者のことを言う。2013年の参議院選挙で山形選挙区から自民党公認で立候補して初当選し、今回の選挙で再選をめざす大沼瑞穂(みずほ)議員は、その意味では「落下傘候補」とは言えない。

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父親の大沼保昭氏は山形市の生まれだ。造り酒屋の次男として生まれ、東京大学法学部を卒業、東大教授として国際法を講じた。戦争責任を厳しく問う一方で、憲法9条の改正を容認する現実的なリベラリストだった。惜しまれつつ、昨年10月に死去した。

祖父の大沼勘四郎氏は造り酒屋の9代目で、山形県酒造組合連合会の会長を務めた。曾祖父の大沼保吉氏はその先代の酒造経営者で、戦前に山形県議や山形市長を務めた。大沼瑞穂氏は東京で生まれ育ったが、そのルーツは山形にある。あえて言えば、「半落下傘候補」ということになろうか。

「落下傘候補」であれ、「半落下傘候補」であれ、その人物が政治家としてきちんとした仕事をしているのであれば、問題はない。私は「政治とは一定の距離を置く」「特定の政党の応援はしない」のを信条としてきた。これまで特定の政治家のことを選挙がらみで書いたことはない。

だが、今回だけは書くことにした。大沼瑞穂氏が自らの公式サイトに「ウソ」を記しているからである。公式サイトのプロフィールの1行目に「昭和54年生まれ。山形市七日町在住」とある。後段は真っ赤なウソである。

本人は「住民票は山形市に移した。マンションもある」と反論するのかもしれない。が、私が問いたいのは「住民票がどこにあるか」ではない。2013年に参議院議員に当選して以来、夫と子どもはずっと東京にいる、本人もほとんどの時間を東京で過ごしている、という事実である。

山形市の中心部に購入、もしくは借りているマンションで過ごすのは、山形に来た時だけだ。ホテル代わり、というのが実態であり、「山形市在住」とは言えない。こういうウソを平然と公式サイトのプロフィールに記す感覚が許しがたい。

当選を重ねて国政で重要なポストに就き、地元に帰ってくる余裕がないという政治家は珍しくない。が、1期目から「自民党の重鎮」のような暮らしをして、恥じるところはないのか。地元の有権者をなんだと思っているのか。

選挙区の支持者の集まりで、彼女は「山形に引っ越してきて、こちらで暮らしては」と水を向けられた際、やんわりと断り、次のように言ったという。「山形で子育てをするのはちょっと・・・」。もっとはっきり「山形は子育てをする環境にはない」と述べた、との証言もある。信頼できる自民党の政治家や党員から聞いた話なので、間違いない。

大沼瑞穂氏は慶応大学の大学院(修士課程)を修了した後、NHKの記者になり、外務省の専門調査員(香港駐在)、東京財団の研究員、内閣府の上席政策調査員を経て、政界に転じた。経歴も経験もなかなかのものだ。

しかし、政治家としての資質を判断する場合には、その政策や活動の実績にも増して、常日頃の言動や振る舞いを見なければならない。人間としての資質がよく現れるからだ。公式サイトに平然とウソを書き、選挙区の支持者を前に、その地に生きる人たちの心を踏みにじるような言葉を口にする。そのような人物は政治家としてふさわしくない。

今回、参議院選挙の山形選挙区には野党統一候補の芳賀(はが)道也氏が無所属で立候補している。私は芳賀氏のことを知らないので、論評する立場にはない。その政策にも共感は覚えない。が、少なくとも大沼瑞穂氏のような破廉恥さは感じない。

平気でウソをつく人間は、政治家としてふさわしくない。落選させて、有権者はよく見ていること、政治の世界はそんなに甘いものではないことを思い知らせるべきである。

*メールマガジン「風切通信 60」 2019年7月7日



≪写真説明とSouce≫
大沼瑞穂参議院議員(参議院自民党の公式サイトから)
https://sangiin-jimin.jp/523/%E7%9C%8C%E6%94%BF%E5%A0%B1%E5%91%8A%EF%BC%88%E5%A4%A7%E6%B2%BC%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%EF%BC%89/